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コラム

社長なら知っておきたい!?専門業務型裁量労働制のすべて

社長なら知っておきたい制度の1つに「専門業務型裁量労働制」があります。
これはどのような制度なのでしょうか。
今回はまるっとご紹介します。

そもそも専門業務型裁量労働制度とは?

業務の性質上、業務の遂行について手段や方法、時間配分等を従業員の裁量にゆだねる必要がある業務として定められた業務の中から、対象となる業務を会社と従業員とで定め実際にその業務に就かせた場合に、あらかじめ定めた時間分、働いたとみなす制度です。
みなし労働時間制度の一種になります。

専門型裁量労働制のメリット

裁量労働制導入の効果は、厚生労働省の調査等でも研究されています。

【参考】厚生労働省:裁量労働制等に関するアンケート調査

ここでは、専門業務型裁量労働制について、企業側のメリットとして次のようなことが考えられます。

業務負担の軽減

労働者に裁量を委ねられるので、基本的には細かな労務管理が不要になります。
管理者の業務負担は軽減されます。

社員のモチベーションアップを見込める

厚生労働省のアンケート調査によると、「従業員の仕事への意識変化」と「モチベーションの向上」が効果として挙げられています。
自分の裁量で働けて、前向きな気持ちで仕事に取り組みことができます。

専門型裁量労働制のデメリット

次に専門型裁量労働制のデメリットについて考えていきましょう。

実態がつかみづらい
裁量が労働者に委ねられているので、会社が労務管理を怠れば、意図していないところで違法な労働を強いている可能性があります。
労働者への指示がない分、労務管理が難しいという点があります。
また労働時間が長くなったり、疲労の蓄積が問題となるケースもあります。

フレックスタイム制度と何が違うの?

裁量労働制では、先ほどお伝えさせて頂いた通り、労働者に裁量を委ねています。
オフィスに出勤しようが、1日どれくらい働こうが1日あたり定めた分労働したものとされる制度です。

フレックスタイム制では、始業時間や労働時間の管理が労働者に裁量がある点が近いですが、「一ヵ月の総労働時間枠を基準に、月単位で労働時間が管理される」「原則として出社時間が労働時間と扱われる」という点で異なっています。

導入手続き

制度の導入にあたっては、原則として労使協定で次のことを決めて労働基準監督署に届出をします。

就業規則への記載事例

第○条
第○条の労働時間に関する規定にかかわらず、○○業務に従事する者については、従業員の過半数で組織する労働組合との間で労使協定を締結した場合には、裁量労働のみなし労働時間制を適用する。

2 前項の場合における労働時間の算定については、当該労使協定に定めるところにより、1日8時間労働したものとみなす。

労使協定で決めること

①制度の対象にする業務
②労働時間としてみなす時間
③対象となる業務遂行の手段や方法、時間配分等に関し、労働者に具体的な指示をしないこと
④対象となる労働者の労働時間の状況に応じて実施する健康・福祉を確保するための措置の具体的内容
⑤対象となる労働者からの苦情の処理のため実施する措置の具体的内容
⑥協定の有効期間
⑦上記④及び⑤に関し労働者ごとに講じた措置の記録を協定の有効期間及び期間満了後3年間保存すること

これらのことを定めて、届出をします。

もちろん就業規則の変更も必要になります。
専門業務型裁量労働制の対象者について、始業・終業時刻・休憩時間の定めに例外を認めることや休日・深夜の労働についての別途申請が必要なことなど
を定めておく必要があります。

健康・福祉確保措置とは?

ここに出ている健康・福祉確保措置というのは何を指すのでしょうか。
これは労働者が労働者の労働時間の状況等の勤務状況について把握し、健康を確保するための対応を実施することを言います。

①健康状態や勤務状態に応じて代償休日や特別な休暇を付与すること
②健康診断を実施すること
③働きすぎの防止の観点から、有給休暇についてまとまった日数連続して取得するように促進すること
④心と体の健康問題について相談窓口を設置すること

これらが挙げられます。
また、苦情処理措置も対策することが必要となります。
これは、苦情の申し出の窓口、担当者、取扱う苦情の範囲、処理の手順、方法などを明らかにすることを指しています。

対象業務が限られている

対象業務は次のように限られています。

(1) 新商品若しくは新技術の研究開発又は人文科学若しくは自然科学に関する研究の業務
(2) 情報処理システム(電子計算機を使用して行う情報処理を目的として複数の要素が組み合わされた体系であつてプログラムの設計の基本となるものをいう。(7)において同じ。)の分析又は設計の業務
(3) 新聞若しくは出版の事業における記事の取材若しくは編集の業務又は放送法(昭和25年法律第132号)第2条第4号に規定する放送番組若しくは有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律(昭和26年法律第135号)第2条に規定する有線ラジオ放送若しくは有線テレビジョン放送法(昭和47年法律第114号)第2条第1項に規定する有線テレビジョン放送の放送番組(以下「放送番組」と総称する。)の制作のための取材若しくは編集の業務
(4) 衣服、室内装飾、工業製品、広告等の新たなデザインの考案の業務
(5) 放送番組、映画等の制作の事業におけるプロデューサー又はディレクターの業務
(6) 広告、宣伝等における商品等の内容、特長等に係る文章の案の考案の業務(いわゆるコピーライターの業務)
(7) 事業運営において情報処理システムを活用するための問題点の把握又はそれを活用するための方法に関する考案若しくは助言の業務(いわゆるシステムコンサルタントの業務)
(8) 建築物内における照明器具、家具等の配置に関する考案、表現又は助言の業務(いわゆるインテリアコーディネーターの業務)
(9) ゲーム用ソフトウェアの創作の業務
(10) 有価証券市場における相場等の動向又は有価証券の価値等の分析、評価又はこれに基づく投資に関する助言の業務(いわゆる証券アナリストの業務)
(11) 金融工学等の知識を用いて行う金融商品の開発の業務
(12) 学校教育法(昭和22年法律第26号)に規定する大学における教授研究の業務(主として研究に従事するものに限る。)
(13) 公認会計士の業務
(14) 弁護士の業務
(15) 建築士(一級建築士、二級建築士及び木造建築士)の業務
(16) 不動産鑑定士の業務
(17) 弁理士の業務
(18) 税理士の業務
(19) 中小企業診断士の業務

このように、対象業務の範囲内にあることが大前提となります。

これらの条件に合致しているかを確認し、メリットデメリットを確認して制度の導入の検討を考えてもよいでしょう。

まとめ

「従業員のモチベーション向上」などのメリットがある反面、労務管理が難しいというデメリットもあります。
導入後の運用が難しいので、そういった点も合わせて気をつけておくとよいでしょう。

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